スイス人に慕われている英雄、ウィリアムテルの名を冠したこの特急は、懐古趣味に溢れる蒸気船と、展望に恵まれたパノラマ列車を乗り継ぐパッケージルートです。
スイス中央部のルツェルンから南部のティチーノ、もしくはルガーノを結んでおり、穏やかな湖畔の景色から迫力のあるアルプスの山々まで一度に楽しむことができ、その変化に富んだ光景には飽きる暇がないほどです。
まずはルツェルンから外輪式蒸気船で湖を縦断します。3時間弱の船旅では、湖畔に建つ歴史ある町を眺めながら船上レストランで食事を楽しむことができます。
船旅の終点は、ルツェルン湖(フィーアヴァルド・シュテッテ湖)の南東、ウィリアムテルの故郷といわれているウーリ州にあるフリューレン。なお、テル親子の銅像が建つアルトドルフは隣り街です。
フリューレンで桟橋に降りると、すでに列車が待っています。ここからは1等パノラマ列車でアルプスを縦断する列車の旅。いくつものループとスイッチバックを経て列車は徐々に高度を上げて行き、全長15kmのゴッタルドトンネルで氷河特急の下を潜り抜け、アルプスを越えます。トンネルを抜けるとそこはもうイタリア語圏です。
今度は徐々に高度を下げながら、列車は更に南下を続け、世界遺産にも登録されているベリンツォーナに至ります。ここまでくれば終点まであとわずか。
そのまま乗り続けてロカルノに向かうことも、乗り換えてルガーノに向かうこともできます。
もしルガーノに向かうなら、ベルニナバスでティラーノまで行き、そこからベルニナ特急でアルプスを越えて戻るルートもおすすめです。
もちろん、逆のルートも魅力があります。こちらは先に列車でアルプスを抜けたあと、蒸気船に乗り、季節によっては夕焼けの美しい街並みを湖上から眺めることができます。
なお、ウィリアム・テル特急は春~秋までの季節運行となっています。 |